DX推進方針
DX推進方針
株式会社テラフォーマーフロストワークスは、スケートリンクをはじめとするスポーツ施設の運営・管理、施設設備に関する技術支援、調査及びコンサルティング等を行っています。
当社は、データ及びデジタル技術を活用し、施設運営を経験や個人の技能だけに依存する方法から、情報を蓄積・共有・分析し、継続的に改善できる運営方法へ転換することを目指します。
制定日:2026年8月23日
1. DX推進に向けた経営ビジョン
スポーツ施設や公共施設を取り巻く環境では、施設・設備の老朽化、人材不足、エネルギー価格の変動、安全管理・危機管理への要求の高度化など、施設運営上の課題が増加しています。
一方、センサー、クラウド、データベース、AI、API等のデジタル技術の発展により、これまで担当者の経験や個別の記録に依存していた施設運営・設備管理についても、データを継続的に蓄積し、分析・共有することが可能となっています。
当社はこれらの変化を、施設運営の効率化だけでなく、安全性、継続性、再現性及びサービス品質を向上させる機会と捉えています。
自社でスケートリンクを運営する中で得られる施設運営、設備管理、エネルギー使用、利用状況、点検・修繕等の情報をデジタル化し、相互に活用できる仕組みを構築します。
「経験に依存する施設運営」から「データに基づき継続的に改善できる施設運営」への転換
を進めます。
さらに、自社施設で蓄積した知見とデジタル技術を組み合わせ、将来的にはスポーツ施設・公共施設等に対して、施設運営改善、設備管理、技術支援及び施設管理DXを提供できる事業体へ発展することを目指します。
2. DX戦略
当社は、経営ビジョンを実現するため、次の方針でDXを推進します。
2-1. 施設運営情報のデジタル化・一元化
施設運営に関する情報を可能な範囲からデジタル化し、個別の紙資料、表計算ファイル、担当者の記憶等に分散した状態から、必要な情報を継続的に蓄積・参照できる状態へ移行します。
対象には以下の情報を含みます。
- 施設利用・営業情報
- 予約・受付等の運営情報
- 設備点検・保守・修繕情報
- 冷凍設備・電気設備等の運転情報
- エネルギー使用情報
- 事故・異常・対応履歴
- 行政・施設所有者等への報告に必要な情報
単なる電子化ではなく、蓄積したデータを施設運営の判断や改善に利用できる状態を目指します。
2-2. 設備データと運営データの活用
スケートリンクでは、冷凍設備等の設備運転と施設利用状況が、エネルギー消費、設備負荷及び運営コストに大きく関係します。
当社は、温度、設備運転状況、電力使用量、点検・故障履歴等の設備データと、営業日、施設利用状況その他の運営データを蓄積し、必要に応じて気象情報等の外部データも組み合わせて分析します。
これらを、
- 設備運転の最適化
- エネルギー使用量の把握・改善
- 故障兆候及び異常の早期把握
- 点検・修繕時期の判断
- 営業・施設運営計画の改善
等に活用します。
2-3. 業務プロセスの標準化・自動化
受付、予約、点検、設備管理、報告書作成、利用者管理その他の施設運営業務について、デジタル技術を活用して業務手順を標準化します。
同一情報の重複入力、転記、紙による記録等を段階的に削減し、蓄積されたデータから必要な情報を再利用できる仕組みを整備します。
これにより、作業時間の削減だけでなく、入力ミス、確認漏れ、担当者ごとの業務品質の差を減らします。
2-4. 蓄積した知見の経営及びサービスへの活用
施設運営、設備管理、修繕、事故・異常対応等によって得られた情報を継続的に蓄積し、社内の知識として再利用できる環境を整備します。
蓄積したデータや知見は、自社施設の改善に利用するとともに、スポーツ施設・公共施設等に対する調査、技術支援、運営改善及び施設管理DX等のサービス開発にも活用します。
自社運営による実証と改善を繰り返し、その成果を他施設でも活用可能な方法へ展開することを目指します。
3. DX推進体制及びデジタル人材の育成
DXの推進は代表取締役が統括し、経営課題とデジタル施策を一体として判断します。
施設運営、設備管理、システム開発等の各業務担当者が、それぞれの業務で発生する課題やデータを共有し、必要な機能の企画、導入、検証及び改善を行います。
また、DXを一部のIT担当者だけの業務とせず、業務に関わる役員・従業者がデジタル技術を適切に利用できるよう、継続的な教育と実務での活用を進めます。
特に、
- データの適切な入力・管理・活用
- AIその他のデジタル技術の適切な利用
- 情報セキュリティ
- 業務改善及び業務標準化
- デジタル技術を活用した課題解決
に関する知識・技能の向上を図ります。
自社のみで専門性を確保することが適切でない分野については、必要に応じて外部の専門事業者・専門家とも連携します。
4. DXを支えるITシステム環境の整備
当社は、特定のシステムや担当者への過度な依存を避けながら、事業の変化に応じて段階的に機能を追加・変更できるIT環境を整備します。
システム及びデータについては、
- 必要な情報のデータベース化
- システム間でのデータ連携
- API等を利用した外部サービスとの連携
- 権限に応じたアクセス管理
- 認証及び情報セキュリティ対策
- バックアップ及び復元手順の整備
- システム障害時の代替手段の確保
- 将来の機能追加・システム更新を考慮した構成
を進めます。
既存業務を一度に置き換えるのではなく、事業継続性を確保しながら優先度の高い業務から段階的にDXを実施します。
5. DX戦略の成果指標
当社は、DXを単なるシステム導入で終わらせず、実際の業務改善及び事業価値の向上につながっているかを継続的に確認します。
当面、以下の指標を用いて進捗及び効果を確認します。
- デジタル化・一元管理する主要業務領域:2028年度末までに5領域以上
- 設備・運営データを継続的に収集・可視化する分野:2028年度末までに3分野以上
- DX対象となる主要定型業務の作業時間:2026年度を基準として2028年度末までに30%以上削減
- DX戦略及び各施策の進捗確認:年2回以上
これらの指標について定期的に実績を確認し、事業環境、技術動向及び実施結果を踏まえて、必要に応じて目標及びDX戦略を見直します。
6. 情報セキュリティ
データ及びデジタル技術の活用拡大に伴い、情報セキュリティは事業継続上の重要な経営課題であると認識しています。
当社は情報セキュリティ基本方針を定め、アクセス権限管理、認証、バックアップ、マルウェア対策、ソフトウェア更新、インシデント対応その他必要な対策を継続して実施します。
また、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する「SECURITY ACTION」において、二つ星を自己宣言しています。
DXの推進と情報セキュリティの確保を両立し、安全かつ継続的にデータを活用できる環境を維持します。
7. 代表取締役メッセージ
スポーツ施設の運営は、これまで現場の経験や技能によって支えられてきた部分が多くあります。その経験は重要な資産ですが、特定の人だけが持つ知識のままでは、次の世代や他の施設へ十分に引き継ぐことができません。
私は、デジタル技術を人の経験に置き換えるものではなく、経験を記録し、共有し、検証し、さらに良い方法へ発展させるための道具だと考えています。
当社自身がスケートリンクを運営する中で、施設運営、設備、エネルギー、安全管理等のデータを実際に蓄積し、改善を繰り返します。
そして、自社で有効性を確認した仕組みを、スポーツ施設や公共施設の安全性、持続可能性及び運営品質の向上につなげていきます。
経営者自身がDXを経営課題として捉え、現場と技術の双方を理解しながら、継続的な変革を進めてまいります。
株式会社テラフォーマーフロストワークス
代表取締役 市川 浩一